ルパンの消息のあらすじ

1975年、ある高校にて女性教師が死亡しているのが発見します。

捜査を行った警察は状況から自殺と断定していましたが、それから15年後に事件は新たな展開を見せます。

1990年12月、棒警察署で署長を務める後閑耕造は忘年会に出席していました。

そんな後閑のもとへとある連絡が入ります。それは15年前に女性教師が高校で死亡していた事件について、自殺ではなく殺人である可能性が浮上したというものでした。

後閑はこの呼び出しによって忘年会を抜け出すことになり、ここから事件解決に向かって様々なことが動き始めます。

一方で喜多芳夫という男は警察官に署に来いと命じられます。

しかし、喜多は警察に連れていかれるような後ろめたいことはないと主張し署に行こうとしません。結局、半ば強制的に警察署へと連行されることになりました。

取調室で問われたのはかつて喜多と友人2人が行った「ルパン作戦」についてのことです。

この「ルパン作戦」というのは喜多たちが高校時代に職員室から期末テストを奪うために立てた作戦であり、喜多と同様にこの作戦を行った橘宗一にも捜査の手が及んでいきます。

しかし、橘は家に住んでいなかったので警察が発見するまでに時間がかかりました。

ようやく見つかった橘は公園にて寝そべっていました。

しかし、この「ルパン作戦」はあくまで期末テストを奪う事件であり、罪状言えば窃盗や不法侵入ということになります。

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犯罪であることには間違いありませんが、15年が経過した今になってわざわざ警察が調査を再開したことには大きな理由がありました。

女性教師が自殺したとされる高校と、ルパン作戦が行われた高校は同じ場所であり時期的にも近かったのです。

警察はルパン作戦を行った3人の高校生と女性教師の死亡に何らかの関係があるのではないかと考えていました。

警察の捜査と15年前の高校生たちの記憶から徐々に事件の真相が明らかになっていきます。

果たして女性教師が亡くなったのは自殺か、それとも他殺か、最後まで衝撃の展開に目が離せません。

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ルパンの消息の見どころ

この小説の見どころは高校生が期末テストを盗みに行くという軽微な犯罪と、女性教師の死亡という大きな事件がどう関わっていくかというところにあります。

警察はこの2つの事件に関連があるとにらんでいます。

もし、期末テストの盗みだけであれば15年前の事件をわざわざ掘り下げるまでもありませんが、同じ場所同じ日時に女性が死亡していたことから、この「ルパン作戦」の詳細も明らかになっていきます。

しかし、期末テストを盗みに入ったことがバレたとしてもそれだけ教師を殺害するということは考えづらく、その裏側に何かあるのではと後閑は考えていました。

女性教師はなぜ亡くなったのか、それとも何故殺されたのか、驚きの真相が待ち構えています。

女性が死亡した理由をあらすじの段階で予想できる方はほとんどいないと言って良いほど、予想を覆す展開の連続でどんどん読み進めたくなります。

最初の段階では悪友3人のうち、喜多にフォーカスが当たっていますが、物語の展開に伴って2人の人物も重要な鍵を握っていくことが明らかになります。

横山秀夫の小説の中では警察が捜査を行うという点でオーソドックスな内容に見えますが、実は他の作品とは異なる特徴がいくつも散りばめられています。

横山秀夫の小説ファンの方にとっても新鮮な気分で読み進められます。

初めて横山秀夫の小説を読む方にもおすすめです。

自殺か、他殺か、他殺だとしたら犯人は誰か、どうして「ルパン作戦」とタイミングが重なったのか、たくさんの謎がどんどんと解き明かされていきます。

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