青くて痛くて脆い」のあらすじ

主人公である田端楓は大学商学部一回生。

ようやく大学生活にも慣れ始めていた2週目の月曜日に秋好寿乃と出会います。

秋好は大学の授業中に様々な理想論を発表しており、周りから敬遠されることも多い人物でした。

田端は人に不用意に近づかないことと、反対意見をなるべく口にしないことを信条としていましたが、これにより秋好の理想論に意見があっても口にせず結果として秋好を受け入れることになります。

秋好は理想を追求するため自分に合ったサークルを探していました。

しかし、なかなか秋好の理想を満たすサークルが見つかりませんでした。

そんなとき、田端は思わず自分でサークルを作ったらどうかと話します。

その結果、秋好と田端はサークルである「モアイ」を設立します。

人となるべく関わらないようにしている田端にとってこれは珍しいことでした。

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田端は目立ちたくないということからモアイを秘密結社のようなものにすればどうかと持ち掛け、秋好がこれに同意したためその方針が採用されました。

モアイはボランティア活動や災害支援などを行うようになり、その知名度は日増しに高まっていきます。

秘密結社だったはずのモアイは50人規模の団体へと姿を変え、活動内容も就職活動を支援するものへと変貌していきますがそこに田端の姿はありませんでした。

田端と秋好はだんだんと交流することがなくなり、大学4回生の時点で既に脱退をしていました。

変わらない田端と変わりゆくモアイの姿

いつしかモアイに対して嫌悪感を抱くようになった田端はモアイをつぶそうと考えます。

果たして田端は、秋好は、モアイはどうなっていくのでしょうか。

青くて痛くて脆いの見どころ

大学のサークルを舞台にしたストーリーであり、所々に大学生らしいイベントが散りばめられています。

周りから敬遠されていた秋好ですが、モアイの活動を通じて50人以上から支持を受ける団体のトップに君臨することとなります。

一方で秋好の主導で変わっていくモアイに嫌気が刺した田端は秋好ともモアイとも距離を置きます。

ここで問題になるのが秋好が変わってしまったのかどうかということです。

確かにモアイは目に見えて活動内容を変えています。

秋好は合理的な人間であるため、メンバーの増加に伴って活動方針を変えること自体には違和感を持っていません。

田端はこのことから秋好自体も変わってしまったと考えていますが、実際のところどうなのかがストーリーの進行で明らかになっていきます。

タイトルの「青くて痛くて脆い」という言葉は何を表しているのでしょうか。

ここまでのあらすじで言えば秋好を表した言葉と見ることが出来ますが、秋好が「脆い」

ところは見せていません。

ここから秋好の脆さが出てくるのか、それともタイトルは秋好を指した言葉ではないのか様々な予測をしながら読むことが出来ます。

この物語の最大の鍵はやはり田端の本心です。

田端は自分の感情を出していくタイプの人間ではありません。

必要以上に徹底的に他人とかかわることを徹底的に避けてきました。

そんな中で自分の本心すら分からなくなっているのかもしれません。

それほど争いを好まないタイプの田端がモアイを潰そうとしているというのはある意味驚きの行動でもあります。

彼の心のうちにはどんな感情が眠っているのか、この作品を読む中で明らかになっていきます。

争いを好まないタイプにも関わらずモアイを潰そうと考える田端、理想を語るタイプなのにモアイでは徹底して現実的な活動を続ける秋好、この2人が言葉を交わすことで物語が再び動き出します。

果たしてモアイはどういった存在へとなっていくのでしょうか。

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